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2026.10.22
日本のデータセンター動向|電源併設型の開発が拡大、10月に新計画が相次ぐ
2026年10月、国内のエネルギー、IT、データセンター事業者が相次いで新たな計画を発表し、発電設備とデータセンターを一体で開発する「電源併設型」の案件が目立っています。各社のプレスリリース、政府資料、FinGroup研究グループが整理した公開データをもとに、最近の動向をまとめます。
1. 需要の背景:電力需要の増加は東京エリアに集中
電力広域的運営推進機関(OCCTO)が2026年1月に公表した需要想定によると、全国の電力需要は2026年度の803.4TWhから2035年度には846.1TWhに増加する見通しです。このうち東京エリアの増加は約29.3TWhで、全国の増加分の約68.6%を占めます。想定の中で個別に織り込まれた新増設案件の需要は2035年度に56.8TWhで、そのうちデータセンターが49.4TWhとされています。
送配電投資では、東京電力パワーグリッドの設備投資が2025年度実績の約4,795億円から、2026年度計画では約5,127億円(6.9%増)に拡大しています。
2. 10月に発表された主な計画
- JERA(10月1日):Dell Technologies、RHAELMと覚書を締結。第1号案件として、JERA千葉火力発電所で最大40万kW規模のAIデータセンターインフラを開発する計画です。投資総額は150億米ドル(約2.3兆円)以上を見込み、2028年頃の運用開始を目指します。米アポロ・グローバル・マネジメントがRHAELMの戦略的投資・資金調達パートナーとして参画する予定で、既存の発電設備からオンサイトで電力供給を受けるとしています。
- 日立製作所、ブルックフィールド・ジャパン、ハートリー・パートナーズ、東京ガス(10月19日発表):9月30日に覚書を締結し、電源併設型グリーンデータセンターの基本構想と標準モデルの開発を進めます。初号プロジェクトとして関東・九州での開発計画を策定する予定です。
- MCデジタル・リアルティ(10月7日):大阪府茨木市で「KIX15データセンター」を着工。サーバー用電源容量は24MWで、2028年第4四半期のサービス開始を予定しています。開設後、同社の国内データセンターは計10棟、合計約220MW規模となる予定です。
3. 政策動向:GX戦略地域
経済産業省は9月11日、「GX戦略地域」の第1弾として18地域を認定しました。このうち「データセンター集積型」は9地域(10地点)で、北海道(石狩市・苫小牧市)、秋田市、宮城県富谷市、栃木県矢板市、茨城県常総市・つくば市、富山県南砺市、香川県の3市町、福岡県の3市町、鹿児島県薩摩川内市が含まれます。電力・通信インフラの整備と合わせ、GW級のデータセンター集積地の形成を目指す取り組みです。
まとめ
- 系統接続までの期間の長さはデータセンター開発の主な制約の一つであり、電源併設、地方分散、設備の標準化が各社の発表に共通する対応策となっています。
- 多くの計画は覚書や計画の段階にあり、規模や稼働時期は系統接続、設備の納期、資金調達によって変わる可能性があります。
- データセンター需要は電力設備、送配電投資、不動産開発にも関わるため、関連企業の決算で示される受注や投資計画が今後の注目点です。
日本の電力インフラに関するFinGroup研究グループの詳細レポート(10月発行)は、THE 3% CLUB 会員向けに公開しています。
出典
- 電力広域的運営推進機関(OCCTO)全国及び供給区域ごとの需要想定(2026年1月21日)、FinGroup研究グループのレポート(2026年10月9日)による整理
- 東京電力パワーグリッド 2025年度有価証券報告書(2026年6月24日)
- JERA プレスリリース(2026年10月1日)
- 日立製作所・ブルックフィールド・ジャパン・ハートリー・パートナーズ・東京ガス 共同リリース(2026年10月19日)、ITmedia ビジネスオンライン(2026年10月20日)
- MCデジタル・リアルティ プレスリリース(2026年10月7日、PR TIMES)
- 経済産業省「GX戦略地域(第1弾)を認定しました」(2026年9月11日)
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