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2026.10.22

日本の不動産マーケット|都心オフィス空室率1.85%、住宅成約は減少しJ-REITは金利の影響

2026年9月の東京都心5区のオフィスビル平均空室率は1.85%と6カ月連続で低下し、平均賃料は32カ月連続で上昇しました。一方、同月の首都圏中古マンション成約件数は前年同月比22.7%減となり、オフィス、住宅、J-REITの各市場で異なる動きが見られます。公開統計と各機関のレポートをもとに、最新のデータを整理します。

1. オフィス:空室率は低下、賃料は上昇が続く

三鬼商事の調査によると、9月の東京都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)の主要オフィスビル平均空室率は1.85%で、前月比0.02ポイント低下し、6カ月連続の低下となりました。平均賃料は坪当たり23,985円で、前月比1.43%、前年同月比13.72%の上昇と、32カ月連続で上昇しています。大和アセットマネジメントのレポートは、竣工1年未満のビルで大型成約が進んだことに加え、10月は新規竣工の予定がないと指摘しています。

2. J-REIT:長期金利の上昇を受け指数は下落

ニッセイアセットマネジメントによると、9月の東証REIT指数は前月末比4.28%安の1,707.14ポイントで、9月末時点の年初来騰落率は15.22%の下落でした。国内長期金利の急速な上昇が背景とされています。セクター別では、オフィスが4.92%安、住宅が4.22%安、商業・物流等が3.80%安でした。9月末の時価総額は14.9兆円、時価総額加重平均の予想分配金利回りは5.47%、同時点の10年国債利回りは3.06%です。

3. 住宅:成約は減少、在庫は増加

  • 東日本不動産流通機構(REINS):9月の首都圏中古マンション成約件数は3,457件(前年同月比22.7%減)、在庫件数は50,450件(同15.1%増)、成約㎡単価は81.07万円(同4.8%下落)。東京23区の成約件数は1,385件(同30.6%減)でした。
  • 不動産経済研究所:8月の首都圏新築マンション発売戸数は1,140戸(同12.4%減)、初月契約率は61.1%でした。
  • 国土交通省が9月15日に公表した2026年の基準地価は、全国全用途平均で1.5%上昇し、5年連続の上昇となりました。

4. 賃料:賃貸需要は底堅い

アットホームと三井住友トラスト基礎研究所の賃料指数では、2026年第2四半期の東京23区の新規成約賃料(品質調整後)は前年同期比6.2%上昇し、ファミリー向けは9.8%上昇しました。また、アットホームの集計による8月の東京23区のシングル向け賃貸マンション平均募集家賃は114,339円で、2015年1月以降の最高値となりました。

5. 金利の動き

日本銀行は9月18日、政策金利を約1.25%に引き上げることを決定し、9月24日から適用しています。FinGroup研究グループの10月14日付レポートは、東京の住宅市場が融資条件と成約の流動性の影響を受けており、価格の調整圧力と賃料の上昇が同時に生じていると指摘しています。

まとめ

需給が引き締まるオフィス、成約が鈍化する住宅、金利の影響を受けるJ-REITと、日本の不動産市場は資産の種類ごとに分化しつつあります。今後は10月末の日本銀行金融政策決定会合、長期金利の動向、11月に公表される10月分のオフィス・住宅統計が注目されます。

東京の住宅市場に関する詳細レポートは、THE 3% CLUB 会員向けに公開しています。

出典

  • 三鬼商事「オフィスマーケット」2026年9月 東京ビジネス地区データ
  • 大和アセットマネジメント「J-REIT市場の投資環境」(2026年10月13日)
  • ニッセイアセットマネジメント「J-REIT市場 現状と今後の見通し(2026年10月号)」(2026年10月13日)
  • 東日本不動産流通機構(REINS)2026年9月の市場動向(2026年10月13日)、R.E.port
  • 不動産経済研究所 首都圏新築マンション市場動向 2026年8月(2026年9月17日)
  • アットホーム/三井住友トラスト基礎研究所 マンション賃料インデックス(2026年9月24日)
  • 国土交通省 令和8年都道府県地価調査(2026年9月15日)、日本銀行 金融市場調節方針の変更(2026年9月18日)
  • FinGroup研究グループ「日本不動産の転換点」(2026年10月14日)

画像について:アイキャッチはFinGroupがプログラムで作成したイラストで、実在の建物の写真ではありません。

免責事項:本記事は情報提供のみを目的としており、投資勧誘や助言を行うものではありません。